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超常学園 エピソードナンバー7.5

更新頻度の下がりっぷりにへこみながらも、ノロノロでありながらも、
久しぶりの更新です><

今回は閑話休題。次回の8話にむけて振り返りとか、などなど
しっかり状態変化もあったりしますw

ではでは~はじまりまじまり♪


超常学園 エピソードナンバー7.5 『大掃除』 
 
 
昼下がりの空。 
まだ夕焼けの赤には染まっていないが、午前より抑えられた日差しが気持ちいい。 
校舎を囲む森からくる爽やかな風も格別だ。 
「ふぅ~…のどかだなぁ」 
そんな光景を、窓枠に腰掛けて堪能する青い髪の少女。 ご
存知、アオイであった。 
吸血鬼とはいえ、容姿淡麗な少女が風流に浸っている―――まさに絶好のシチュエーション。 ………だったのだが。 
「ぬぁにサボってんのよアオイぃ―――!」 
「ひでぶ!?」 
室内から投げ付けられた雑巾が顔面に命中し、台なしになった。 
 
「んむふ!むにゃにゃ…にゃあああああああ!」 
前が見えないアオイはバランスを崩し…窓枠から、外へ、落ちた。ちなみに此処は4階。 
「あべし!」 
とってもヤラれ役な悲鳴。地面から響く激突音。そして鈍い音。…ちょうど肉が裂け骨が砕けるような。 
「全くぅ…」 
雑巾を投げた犯人、メリッサが呆れ顔でアオイが落ちた窓を睨んでいた。 
その風体はいつもと微妙に違う。 
制服の上に、いつもの白いコート…ではなく、地味なエプロンを身にまとい。 
手には討ち手の小槌…の代わりに箒を携え、極めつけに、ポニーテールの上から三角巾を付けている。 
いわゆる、お掃除ルックだ。 
「………ふぅ」 
そんな彼女を傍らで見ていたロウガも、同じようにエプロンと三角巾を装着し、 
二人のやり取りを気にも留めずに、黙々と家具をどかして埃をふき取っていた。 
 
 
此処は超常学園4階にある倉庫。 
ここは、特異ばかりのこの学園でも最もアブナイとされる『開かずの部屋』。 
昔、封印された7体の悪しき魔物がここに封ぜられていたと噂されていた。 
いや、実際に封印されていたのだ。 
………数週間前までは。 
ある日、アオイとメリッサ、そしてロウガがちょっとした(?) 事故で封印を破ってしまい、ひっちゃかめっちゃかに中を荒らしてしまうまでは。 
その結果、中に封印されていた魔物が目を覚ましてしまい。まんまと脱走してしまったのだ。 
封印を解いてしまった責任をとるべく、3人は魔物達を捕まえるべく、毎夜毎夜奔走している。 
固められたり、潰されたり、固められたりしながらも…今のところ、7体のうち4体を無事捕縛していたのだった。 
 
そして現在。 
 
倉庫に再封印するにしても、前述の通り中は荒らされてゴタゴタになっており、加えて何年も封印されていたお陰でホコリだらけだったので、 
こうして放課後を利用し、3人で掃除をしていたのだ。 
…否、さっきまで1人だけサボっていたが。 
 
「うう………酷いよメリッサちゃん」 
そのサボっていた張本人が、漆黒の翼をはためかせながら恨めしげに窓から顔を出す。 
4階から真っ逆さまに落ちたおかげで全身血まみれ、腕はおかしな方向に曲がっていた。…さきほどとは打って変わって、ホラーだ。 
「サボっているのが悪いのよ」 
「むぅぅ…」 
すでに慣れてるメリッサは、気に留めるどころか普通に叱咤する。 
サボリストと違って喋りながらも手は動かし、近くにあった額縁をハタキで叩き… 
『ちょっと!もう少し大事に扱ってくださる!?ワタクシの美しいボディに傷がつきますわ!』 
「…あ~はいはい」 
文句を言われた。額縁の中から。 
 
「窮屈ですわぁ~」
 
 
額縁には、フランス人形が入っていた。 
…もう一度言う。 
額縁には、フランス人形が入っていた。 
きらびやかな金髪、青を基調とした高級感あふれるドレスを纏うその人形は、普通だったらかなり値が張る代物だったろう。 
普通の人形と違い、自意識をもっていて、紙のように薄いのだが。 
その薄さのおかげで、額縁のガラスの中にピッタリおさまっているのだ。 
彼女は『生き人形(リビングドール)』。名前はアリス。ここに封印されていた魔物その1。 
目覚めてスグにアオイとメリッサに襲い掛かり、生気を目当てにメリッサや部活で残っていた生徒を人形に変えたのだった。 
アオイがキレたり、アオイが操られたメリッサにやられたりしたが、 
今はこうして、額縁に閉じ込められた情けない姿をさらしていた。 
 
『全く、百億歩譲ってワタクシを飾るのはいいとして…この額縁!窮屈なんですわぁ~!妙な封印作用もあるみたいですし!』 
「あったりまえでしょ!あんたには酷い目にあったんだから!むしろちゃんと保管してやってるだけありがたいと思いなさい!」 
『そうよ~!アタシなんてこんな扱いなんだから~!』 
また別の声が、壁際からする。 
 
「むぅぅ!」
 
 
どっからどうみても悪魔っ娘な少女が、アリスと同じようにペラペラになって、 
ハンガーにかけられていた。 
 
彼女は『悪魔』。名前はイベル。 
文字通り、地上に舞い降りてきた魔界の住人。そしてここに封印されていた魔物その2。 
封印が解かれた彼女は人を小さな『箱』に変形圧縮してさらい、生気を吸うことで高位の悪魔になろうと画策していた。 
下校中の生徒やアオイが餌食となり、メリッサも危うかったが、なんとか撃退。 
その後、他の魔物に襲われてこんなあられもない姿となり、アオイ達に回収されてしまったのだった。 
 
『ね~!なんでアタシはこんな扱いなのよ~!異議を申し立てる~!だいたいハンガーって!』 
ペラペラな体でガタガタ暴れるイベル。 
だが、まるでハンガーにくっついているかのように、外れる気配が無い。その様子を見てアオイが微笑みながら説明する。 
「フフフフ…そのハンガーは聖水で育てられた月桂樹の幹で作られた特注品だからぁ、そんな風に魔性の者が掛けられちゃうと力が出ないし、ぜったいにズリ落ちない優れものなんだよ~♪」 
『なぁにその才能の無駄使いかつ、素材の無駄使いかつ、設定の無駄使いなシロモノは~!?』 
『ご都合主義も甚だしいですわ…』 
『ほんとだよねぇ、矛盾出さないように必死に無茶してる作者が浮かぶというか…』 「わ~わ~わ~!!それ以上は言っちゃダメ!」 
「あんた達ィ!あんまりうるさいと畳んで縫って雑巾にして絞ってポイするわよ!?」 
『『ごめんなさい』』 
流石に雑巾はイヤだったのか、二人とも素直に謝ったのだった。 
 
 
「やれやれ…ん?」 
4人の少女が姦しく話してる中でも、真面目に掃除をしていたロウガだったが、 
どかしたタンスの下に奇妙なモノを見つけて、手が止まった。 
「帳簿…いや、古いノート?」 
拾い上げると、表紙に、『目録』の2文字だけかかれていた。 
パラリと、めくってみると、中にはかすれて読めない字の羅列。 
が、かろうじて読める部分だけでもと、飛ばし飛ばしで読むと… 
「『……『生ける人形』を捕縛。アリスと名乗り………霊験あらたかな壺を…この部屋を『開かずの部屋』とし……』これは、まさか…」 
「ロウガ~なにみてるの?」 
「ふぉあ!?」 
思わず野菜王子のような声を出すロウガ。 
いつの間にか背中から覗き込んでいるアオイ、そしてメリッサがいた。 
敵意がなかったとはいえ簡単に背後を取られた自分を呪いつつ、ロウガは二人に顛末を話すのだった。 
 
「…なるほど…この倉庫の目録ね…」 
「おそらく、な。まだ最初のページしか見てないからなんとも言えんが」 
いったん掃除が中断され、三人で目録を囲む。 
というか、掃除はほとんどロウガが終わらせていたのだが、そこは二人の名誉のために割愛。 
「って事はさ、これを見れば残った魔物の正体とかわかるんじゃないかな!?」 
「そうね…学園長も資料がなくって、全部で7体って事と、あやふやな証言くらいしか教えてくれなかったから…詳細がわかればかなり有利ね」 
「そもそもなんでこんな大事な資料を紛失するんだか…」 
とか愚痴りながら、3人は慎重にページをめくる。 
そこには、『生き人形』アリス。『箱の悪魔』イベル。 
…すでに捕獲された4体のうち、上の2人を除いた、『呻くコンダラ』と『魔の燭台』についても書かれていた。 
 
ちなみに彼らは碌に相手にされないまま、挿絵もなしに、ロウガが既に掃除した別のタンスに仕舞われていたりする。 
『ぐぉおおおおおお!?ワシらの出番ここだけ!?ここだけ!?』 
『シカタナイですよ…しょせん需要がナイデスカラ』 
『なんでじゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!』 
 
そしていよいよ、次のページからは、未知の3体について書かれてるページ 
目次があったわけではないが、消去法だ。 
「…なんかさ、ゲームのプレイ前に攻略本読んじゃうような気分…」 
「あたしも某推理物で『犯人はヤス』って聞いちゃったような感じ…って!んなことどうでもいいでしょ!」 
「めくるぞ」 
意を決して、そ~っとめくった… 
その先には―――― 
 
「あ!」 
「い!?」 
「う…」 
巨大な、シミ。 
ほぼページ全体にわたって。真っ黒いシミが占領していた。 
「…宝箱みつけたと思ったら、ミミックだった時の気分…」 
「もういいから」 
「く…だが、かろうじて上の部分が読めるな…かなり擦れてるが… 
『…を討……『…槌…子…』………』」 
「槌?」 
聞きなれた言葉に、思わずメリッサの方を見る二人。 
人外二人に疑いのまなざしを受け、思わずビクッとするメリッサだったが、
「か、かんけいあるわけないでしょ~~~が!あたしを誰だと思ってるのよ!退魔士よ!退魔士!」 
「…それもそうだな」 
「次!次!」 
促されるままに、ペラリとめくる。 
「『…『ト……ト』……木……』」 
「ト…ト…、ドードー?トートバック?」 
「ドードはともかくトートバックはありえないでしょ!」 
「かといって、他に読めるところは『木』くらい…木なんて学園のそこらじゅうにあるからな…」 
そして、最後のページ 
「………。」 
思わず三人とも黙り込む。 
最後のページには、一文字しか判別できる文字がなかった。 
『猫』、と 
しばし、痛いほどの静寂が支配した後… 
「おっどりゃあああああああこれだけでどうしろっていうのよぉおおおお!!」 
「お、落ち着いてメリッサちゃん!毎度おもうけど女として『おっどりゃあ』はどうかと思うよ!」 
「こんちきしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 
「悪化しているよ!」 
「やれやれ…」 
夕暮れに突入しつつある校舎に、退魔士の遠吠えが響いたそうな… 
 
 
 
今回の戦利品:残る3体のヒント。『…槌…子…』。『ト……ト』『木』。『猫』。 
 
FIN 
 

  1. 2009/03/02(月) 23:19:41|
  2. 平面化
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